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全38工程完全大公開
バックライト交換方法を全38工程の画像付きでご説明させていただきますが、チャレンジする場合は、いかなる場合も自己責任でお願いします。
また、パソコンではなくテレビでも同じように画面が映らない、うっすらしか映らない症状があり相談を頂く事がありますが、テレビのバックライト交換は行っておりませんので詳細はわかりません。
パソコンのバックライトにも大きく分けると2種類あり、CCFLとLEDに分かれております。
2010年以前に発売されたパソコンの多くはCCFL、2010年から現在までのパソコンに使われているバックライトはLEDですが、以下の内容はCCFLのバックライト修理であり、LEDバックライトの修理方法ではございません。
ノートパソコンのバックライト交換はかなり難しい作業になっておりますので、以下の内容を拝見して頂き難しいと感じるようでしたら自分で修理はしないようにしましょう。
今回バックライト交換を行った機種はNECのLL750/Bとなりますが、他の機種やメーカーでも基本は同じ工程となりますので、参考にできると思います。
本体を分解していくのですが、必要な工具は、半田道具一式、ドライバー、へら、ピンセット、
熱収縮チューブなどが必要ですので、あらかじめ用意しておきます。
ノートパソコンのバックライト交換は非常に難しい作業になるためにパソコンを1度でも分解した事がなければ自分でバックライト交換はしない方が良いです。
液晶パネルだけを取り外し、さらに液晶パネル自体を分解していきますが、パソコン修理店でもバックライト交換に対応していない店舗が多い位の難易度です。
ここからはノートパソコンのバックライト交換の作業に入ります。
まずは本体背面にバッテリーが取り付けられておりますので外します。
バッテリーの取り外しはパソコンを分解する上で必ず行う工程になります。
バックライトは液晶パネル内部に入っておりますので、まずは液晶パネルの取り外しに入ります。
液晶フレームにネジ隠しと呼ばれるゴムがありますので全て外していきます。
ネジ隠し(ゴム)は両面テープでついておりますので、簡単に取り外しができます。
ネジ隠しのゴムをピンセットなどで取り外すと中にネジがついておりますので、ドライバーを使いこちらも全て外してしまいましょう。
赤丸で囲んでいる部分は、化粧隠しのために、実際にゴムを外してもネジはついておりません。
ですので、取り外さないでも分解には問題ありませんので、パソコン部品の紛失を防ぐ為にもそのままにしておきます。
パソコンの分解は必要以外の所は分解しない方が後々楽になります。
今度は液晶フレームを外していきますが、液晶フレームはプラスティック製で、プラモデルのようにフックが付いて止められております。
ヘラを使い分解していくと外れますので、慎重に分解をしていきます。
1つのフックを外すことができれば感覚がわかると思いますので、全て外していきます。
上、左、右側は簡単に外すことはできますが、下部分にはインバーターが入っておりますので、
若干フックが固いので、少し力が必要です。
液晶フレームを外すことができました。
液晶パネル下にある緑色のものがインバーターとなります。
画面がうっすらになる場合は、大抵がバックライト故障か、インバーター故障になりますので、
ノートパソコンのバックライト交換しても症状が改善しない場合は、インバーター交換をしてみる必要もあります。
液晶パネルは横から鉄枠にねじ止めされておりますので、両サイドのネジを全て外していきます。
ほとんどの機種が、左2、右2か 、 左4、右4 位のネジ数で止められております。
両サイドのネジを全て外し終わると、液晶パネルを手前側に出すことができます。
(画像の通りです。)
液晶背面を初めて見ることができましたが、液晶パネルと、液晶ケーブルが接続されておりますので、外していきます。
液晶ケーブルを外す際は注意しながら外してください。
イメージとしては下にスライドするように引き抜きます。
液晶ケーブルを損傷させてしまうと、液晶に線が入ってしまったり、液晶がうっすらになってしまったりと、バックライト以外にもパソコンの症状を悪化させてしまう可能性があります。
液晶ケーブルを外し終えたら次はバックライトのコネクターをインバーターから外します。
今回の機種はバックライトが2灯式の液晶パネルになりますので、コネクターは2個あります。
(1灯式のバックライトであればコネクターは1個になります。)
画像ではインバーターのネジ(赤丸部分)を外しておりませんが、初めてパソコンを分解する方は、インバーターのネジを外してからの方が、バックライトのコネクターが外れやすいです。
パソコン本体より液晶パネルのみ取り出すことができました。
液晶割れで分解を行う場合は新しい部品に取り替えて元の手順で組み込みをすれば完了となりますが、バックライト交換を行う場合はここからの分解の方が重要です。
赤枠部分にバックライトが入っておりますが、バックライトの太さは爪楊枝1本程度となっており、非常に繊細なパーツなために取り扱いを謝るとすぐに割れてしまいます。
まずは、液晶パネルを止めている不要なシールは剥がしてしまいましょう。
反射板(銀色部分)の両サイドにネジが取り付けられておりますので、どちらも外します。
反射板と、液晶パネルの外枠にアルミテープが付いておりますので剥がしてしまいます。
画像ではカッターで行っておりますが、慎重な方はカッターを使用せず剥がしてください。
(当店では修理実績が豊富の為にカッターを使用して行っております。)
次に液晶パネルの両サイド部分を液晶の鉄枠より外していきます。
画像のようにヘラを使うことでスムーズに外すことができます。
両サイドのフレームを外し終えたら、先ほどのバックライトが入っている部分も同じようにヘラを使い外していきます。
両サイド、下側(バックライト側)を鉄枠より外すことができれば画像のようになりますが、上側部分は外さないでそのままにしておきます。
ですので外す部分は「コ」の字です。
先ほどの画像のように「コ」の字に浮かせる事ができる状態になっていると思いますが、
次に、反射板を液晶パネルから外していきます。
この辺りからバックライト交換の難易度が上がりますので慎重に作業を進めてください。
外し方がわからない場合は、自分なりに液晶の構造を理解しながら分解していくと良いでしょう。
先に保護プレートを外しますが、その中に、バックライトの反射板が見えてきました。
この中にバックライト(冷陰極管)が入っております。
反射板を取り外しました。
画像ではバックライト(冷陰極管)も同時に外れておりますね!
通常は一緒には外れずにバックライトだけ残りますが、ネトにより内部のプラスチックが溶けていたりすると画像のように一緒に外れてしまいます。
バックライトケーブルが熱で焦げてしまい、配線のレール(プラスチック)も若干溶けていることが確認できます。一部割れもありますね。
先ほどバックライトも一緒に外れておりましたが、熱でプラスチック部分が溶けてしまい、
一緒に外れてしまいました。
分解前ですと、画面がうっすら、画面が赤いという事位しかわかりませんが、実際に液晶を分解してみると故障している原因を追求する事ができますね。
反射板の内部にバックライトが入っておりますので横にスライドさせながら反射板より取り外します。
バックライト切れで交換を行う場合は元のバックライトを割ってしまっても問題はありませんが、
できればバックライトを割らないでそのままの形状で取り外しをしたいものです。
なぜなら新しく用意したバックライトを再度納める際の力加減がわかるからですね。
バックライトケーブルが焼け焦げてしまっているために、赤線、青線がどちらも外れてしまっておりますね。
これだと画面が正常に映らないわけです。
先ほどの画像の逆側です。
こちらは正常な状態ですが、バックライト交換のために両サイドともリード線の取り外しを行います。
白いゴム管を外すとバックライトとリード線が半田にて取り付けされております。
黒い部分は熱収縮チューブです。
バックライトとリード線を切り離します。
完全に根元で切らなくても熱収縮チューブと白いリード線の境界線あたりが良いと思います。
リード線の中にある銅線を出すために、リード線の被覆を剥いていきます。
銅線の長さの目安は、5mm前後が理想です。
あまり大きく被覆を剥いてしまうとショートの原因になりますので、適度なサイズが良いです。
リード線の先が銀色になっておりますが、このくらいが理想の長さです。
両サイドの被覆を剥いたら半田をしていきますが、2つを接続する前に黒いゴム管を片側に通しておきましょう!
ゴム管を通した後に、リード線を半田で止めてしまいます。
先ほどの工程で半田をした部分の上に熱収縮チューブを重ねます。
熱収縮チューブは名前の通り熱を加えることで収縮されますので、半田ごてなどを軽く当てて固めてしまいます。
今回の修理で使用するバックライトですが、長さが違うと収まらなくなりますので同じ長さ、
太さの物を使用します。
バックライトの両端に、リード線を取り付けしていきます。
その際に、先ほどの工程でもあった熱収縮チューブを通しておきます。
画像ではバックライト側に通していますが、リード線側でも大丈夫です。
半田の量が多すぎると、後で収まらなくなりますので適度な量で調整します。
両サイド全て半田をし、ゴムキャップをした後は、元に戻していきます。
反射板に収めていくのですが、両サイドにバックライトがはみ出していないかチェックをしてください。
このような状態になれば後は液晶パネルに戻すだけです。
リード線をレールの上にうまくはめ込み調整します。
液晶パネルにバックライト交換した物を戻していく作業です。
バックライトを取り外すよりも取り付けする作業の方が難しいかもしれません。
横から液晶パネルにスライドさせながらはめ込んでいきますが、慣れていないとなかなかはまりません。
無理に力任せにはめ込もうとするとバックライトが内部で割れてしまったり、液晶パネル内のフィルムを傷つけてしまうこともありますのでバックライト交換をする上でいちばんの注意ポイントかもしれません。
バックライトを液晶に取り付けた後は保護カバーをし、両サイドのネジを取り付けします。
これでバックライト交換の全行程は完了となります。
後はパソコンを逆の手順で元の状態に戻していけば、バックライト交換は完了となります。
最初は液晶がうっすらの状態でしたが、バックライト交換をしたことで正常に表示するようになりました。
バックライト交換はパソコン修理の中でも修理難易度が高い内容となりますので、慎重に作業をする必要があります。
当社ではバックライト交換だけでもかなりの台数をこなしてきておりますが、今回のNECのノートパソコンで45分です。
初めてバックライト交換にチャレンジする場合は3時間以上かかると思った方が良いです。
バックライト交換が必要な時は単純にライトが切れているだけで液晶自体は故障しておりません。
ですので途中の分解でミスをしてしまうとバックライト交換をしても画面が映らないといった事になり、かえって高額な修理代金になってしまうこともありますので自分で直すか修理店に依頼するかを考えてから行動するようにしてくださいね!
■ バックライト交換ができない場合は、当店で格安に修理を行っております
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