Lenovo ideapad 310-15IAP:液晶に物がぶつかり割れてしまった画面を液晶パネル交換で解決【修理事例】
ノートパソコンは軽量・コンパクトで、どこへでも持ち運べる利便性から、ビジネスからプライベートまで幅広いユーザーに利用されています。
しかしその反面、持ち運びや日常のちょっとした不注意が元で、物がディスプレイに衝突してしまい、液晶が割れるなどの深刻なトラブルが起こりがちです。
今回ご紹介するのは、山口県よりご依頼いただいた「Lenovo ideapad 310-15IAP」の修理事例です。
お問い合わせ内容によれば、「液晶画面に物がぶつかり、画面が割れてしまってほとんど映らない状態」とのこと。実際に確認すると、液晶の内側で亀裂が走り、黒やカラフルな線が広範囲に広がっている状況でした。
ノートパソコンの画面割れは物理的な破損に分類されるため、OSの再インストールやドライバ更新などのソフトウェア的な対処では解決できません。
表示領域が限られる、あるいは何も映らないほどの故障であれば、液晶パネル交換が必須と言えます。
本記事では、その修理工程や費用、ノートPCの画面割れを防ぐための対策などを詳しく解説していきますので、同様のトラブルでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
1. 依頼内容:物がディスプレイに当たり、液晶割れが発生
今回のお客様は、山口県在住の方で、ノートPCを使っている最中に「誤って物を落としてしまい、ディスプレイを直撃してしまった」とのこと。
ディスプレイ上にコップや小物を置いておく習慣のある方もいますが、何かの拍子に手が当たって物が落ちると、ディスプレイのガラス層がダメージを受けて画面割れを引き起こす可能性が高いです。
実際の症状としては、液晶漏れ(黒いシミ)やカラフルな線(縦線・横線)がディスプレイ上を覆っており、いくつかの領域でかろうじて作業画面が見えるものの、実質的に操作困難な状態でした。
外部モニターへの接続を試してみると問題なく映るということは、CPUやマザーボードには大きなダメージがなく、液晶パネルそのものが物理的に破損している可能性が極めて高いということです。
2. 修理前の状態:黒いシミと縦線がディスプレイを覆う
以下の写真が修理前のLenovo ideapad 310-15IAPの状態です。
ディスプレイの右側や中央付近に大きな亀裂が走り、黒い塊や色鮮やかなラインでまともに表示が読み取れません。
画面割れが進行すると、OSが起動していてもユーザーが視認できず、ノートパソコン本来の利便性を大幅に損なう事態に陥ります。
3. ノートパソコン画面割れ時は液晶パネル交換が必須
画面割れや液晶漏れが見られる場合、物理的破損であるため、システムの再インストールやドライバ更新では直せません。
よくあるご質問として、「液晶割れでも映る部分があるならケーブルだけ交換すれば直るのでは?」という声がありますが、パネル内部のガラス層が割れている場合は確実にパネル交換が必要です。
逆に言うと、基板やメモリ、ストレージが無事であれば液晶の部品だけを替えることで大半の場合は再び問題なく使えるようになります。
OSやデータ、ソフトウェア設定を再構築する手間がないというメリットが大きいのです。
4. 液晶パネル交換の手順:Lenovo ideapad 310-15IAP
ノートPCの液晶交換は、多くの機種で共通した手順が採用されていますが、Lenovo ideapad 310シリーズでも概ね同様の流れです。
- 電源オフ・バッテリー取り外し:
感電や誤作動を防ぐため、PCを完全にシャットダウンし、通電を遮断します。 - ベゼル(フレーム)の取り外し:
ディスプレイ周囲のプラスチックフレームを、専用のオープナーや爪を使って丁寧に外します。 - 液晶パネル固定ネジの解除:
パネルを少し前に倒し、裏側のコネクタ(フレキシブルケーブル)を確認できるようにします。 - コネクタの取り外し:
ケーブルを慎重に外し、破損したパネルを除去。衝撃でケーブルが緩んでいないかも合わせてチェックします。 - 交換用パネルの取り付け:
同じサイズや解像度、コネクタ形状を持つパネルを用意し、ケーブルを接続し直してネジで固定します。 - 動作確認・ベゼル装着:
電源を入れて映り具合をテスト。問題なければベゼルを戻し、交換作業が完了です。
5. 修理後の状態:新品同様の画面表示が復活
下の写真が修理後のLenovo ideapad 310-15IAPです。
液晶交換を行ったことで、完全に割れていた領域がきれいに修復され、Windowsのログイン画面をフルスクリーンで視認できるようになりました。
内部のデータやOSはそのまま残るため、大切なファイルや設定を再構築する手間も最小限に抑えられます。
6. 修理費用と期間の目安
ノートパソコンの液晶交換費用は、画面サイズ・解像度・タッチパネルの有無などで変動します。
Lenovo ideapad 310-15IAPのような15.6インチモデルの場合、部品代+作業費で2~3万円台が目安となることが多いでしょう。
ただし、在庫状況やモデルの仕様によって前後する可能性があります。
納期については、在庫があれば数日で完了する場合もあれば、取り寄せが必要な場合は1週間以上かかることも。
お急ぎの場合は修理店と事前に相談しておきましょう。
7. ノートパソコンの画面割れを防ぐポイント
今回のケースのように「物がぶつかって割れた」事故は比較的多く、ちょっとした不注意で起こる可能性があります。
以下の対策を日頃から行うと、画面割れリスクを減らせるでしょう。
- 開閉時に机の上を整理:
ペンやUSBメモリなどをキーボード面に置きっぱなしにして閉じると、液晶が圧迫される。 - 落下を防ぐ:
鞄やリュックにしまう時はしっかりとファスナーを閉め、雑に扱わないように注意する。 - 衝撃吸収ケースの利用:
移動が多い方はクッション素材のインナーバッグを使うと衝撃を和らげられる。 - 開閉は両手でゆっくり:
片手で角だけを持ち上げると、ヒンジ部に負荷が集中して破損リスクが増す。
8. まとめ:Lenovo ideapad 310-15IAPも液晶交換で快適に使い続けられる
今回の修理事例では、物が画面にぶつかって割れてしまったLenovo ideapad 310-15IAPが、液晶パネル交換で元通りの表示を取り戻しました。
ノートパソコンの画面割れや液晶漏れは、物理的な損傷が原因のため、OSの再インストールやドライバ更新では改善できません。
しかし、内部の基板やストレージが無事であれば、液晶部分だけを交換することでデータや設定をそのままに修理を完了できるのが大きなメリットです。
ノートPCの買い替えを検討する前に、「液晶交換」という選択肢があることを覚えておくと費用も時間も節約になるかもしれません。
当店ではLenovoを含む各メーカーのノートパソコン修理に幅広く対応し、宅配修理もお受けしています。
画面割れや接触不良でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。