修理事例詳細

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HP 15-ee1013AUの修理 画面のひび割れも液晶パネル交換で修復【修理事例】

HP 15-ee1013AU:液晶画面のひび割れも液晶パネル交換で修復【修理事例】

ノートパソコンは、携帯性と高いパフォーマンスを両立する便利なツールですが、ディスプレイ部分が非常にデリケートという弱点があります。
今回ご紹介するのは、山口県からご依頼をいただいた「HP 15-ee1013AU」の修理事例です。
お問い合わせ内容によれば、「液晶画面がひび割れてしまったが、一応表示はされている」という状態。
ディスプレイの左上部分に亀裂が走り、破損エリアには黒やカラフルなラインが発生し、見た目や使い勝手に大きな影響が出ているとのことでした。

このように、ノートパソコンの「画面割れ」や「液晶のひび割れ」が見られる場合、ソフトウェアの再インストールドライバ更新などでは改善できません。
ほとんどの場合、液晶パネルを交換しない限りは症状が改善しないのです。
今回のケースでは、画面自体のバックライトや一部の映像出力は生きているものの、パネル内部のガラス層や基板が物理的に損傷している可能性が高いと判断。
結果的に、液晶パネル交換で元どおりの映像を取り戻すことができました。


1. ご依頼内容:液晶画面にひび割れがあるが、表示は一応される

お客様からのご連絡は「衝撃か何かで画面左上付近が割れてしまい、亀裂を中心に色とりどりの線が出始めた」というものでした。
HP 15-ee1013AUはAMDプロセッサを搭載する15.6インチクラスのノートPCで、フルHD解像度を備え、ビジネスや趣味用途でも使いやすいモデルとして人気があります。
その分、筐体(ボディ)はスリム化が進んでおり、ディスプレイ部が薄くて壊れやすいという面も否定できません。

実際にディスプレイを確認すると、亀裂部分を中心に画面が変色し、黒い染みカラフルな縦線・横線が広がっていました。
幸いにもWindowsが立ち上がって一部表示されていたため、マザーボードやGPUには大きなダメージはない模様です。
こうした「映るけれど割れている」状態は、完全に物理的破損が生じているサインとなり、そのまま放置すると割れが拡大し表示範囲がどんどん狭まるリスクもあります。


2. 修理前の状態:画面左上が亀裂の中心、色とりどりのラインが発生

下記の写真が修理前のHP 15-ee1013AUです。

左上隅に亀裂があり、そこを中心に横や縦のラインが走っています。
一部の画面は映っているものの、割れた部分は黒く染みたように変色し、その周辺には鮮明な映像が表示されない状態でした。


3. ノートPC画面割れ時は液晶パネル交換が必須

ノートパソコンのディスプレイ割れは、物理的な破損が原因です。ソフトウェア的な対策(OSの再インストール、ドライバ更新など)では直りません。
メモリやHDD/SSD、マザーボードが無事ならば、液晶パネルだけ交換することでデータやソフトウェアをそのまま活かせるため、費用や手間を大きく節約できます。
買い替えと比べてどちらが得か?」という問いもよくありますが、PC本体が高価な場合やストレージに重要データがある場合は、修理を選ぶメリットが十分にあります。


4. 液晶パネル交換の手順:HP 15-ee1013AUの場合

機種やモデルによって微妙に違いはあるものの、ノートパソコンの液晶交換は以下のような流れで行います。

  1. 電源を落とし、バッテリーとACアダプタを外す
    感電や内部ショートを防ぐため、PCを完全にシャットダウンした状態で作業を始めます。
  2. ディスプレイベゼルの取り外し
    画面周囲のフレーム(ベゼル)を工具などで爪を外しながら外し、パネル固定用のネジを露出させます。
  3. 液晶パネルの固定ネジを外す
    パネルを少し前に倒し、背面のケーブル(フレキシブルケーブル)を確認しやすいようにします。
  4. コネクタの取り外し
    液晶パネルとマザーボードを繋ぐケーブルを丁寧に外し、割れたパネルを除去。ケーブルにダメージがないかも確認します。
  5. 交換用パネルの装着
    同じサイズ・解像度・コネクタ形状を持つ新品パネルを用意し、ケーブルをしっかり接続してネジで固定します。
  6. 動作チェック・ベゼルを戻す
    電源を入れて映りを確認。問題なければベゼルを元の位置に装着し、修理完了です。

5. 修理後の状態:元どおりの映像を取り戻し、データもそのまま

下記は修理後のHP 15-ee1013AUの写真です。

※個人情報が左側にあるのでモザイク処理をしております。

亀裂や黒い染みがあった部分がすっかり解消され、Windowsのログイン画面やデスクトップがフルスクリーンでクリアに表示されています。
OSやアプリケーション、データはまったく触っていないため、修理直後から元の環境で作業を再開できるのが液晶交換の大きなメリットです。


6. ノートパソコンの液晶割れを防ぐポイント

ノートPCの画面割れは、一瞬の不注意が大きな損害につながる代表的なトラブルです。
以下の対策を日常的に心がけるとリスクを下げられます。

  • 開閉は両手で:
    片手で無理やり角だけ掴んで開くとヒンジやディスプレイに負荷が集中して破損しやすい。
  • 机や膝など不安定な場所で使わない:
    揺れやすい場所で操作すると、物がディスプレイに当たる・落下するといった事故が起こりがち。
  • 持ち運びにはクッションケースを活用:
    衝撃吸収素材のケースやバッグに入れることで、外部からの力を最小限に抑えられる。
  • 小物をキーボード面に置かない:
    ペンやUSBメモリを挟んだままフタを閉じると、液晶に強い圧力がかかって割れる可能性大。

7. 修理費用や納期の目安とサジェストキーワード

ノートPCの液晶交換費用は、パネルサイズ解像度タッチ機能の有無などによって異なります。
HP 15-ee1013AUのような15インチクラスモデルの場合、部品代+作業費で2~3万円台が一般的な相場ですが、在庫状況や仕様で変動する可能性があります。
修理期間は在庫パネルがあれば数日で完了することもあれば、取り寄せの場合は1週間以上かかることも。


8. まとめ:HP 15-ee1013AUも液晶パネル交換で再度快適に使用可能

今回の事例では、液晶画面に物がぶつかりひび割れが発生したHP 15-ee1013AUが、液晶パネル交換により正常な表示を取り戻しました。
ノートパソコンの画面割れは物理的破損であるため、再インストールやソフト的手段では改善不可能です。しかし、基板やストレージが無事ならばディスプレイの部品のみを交換して再度快適に使い続けることができます。

「画面が割れたから買い替え」と考えてしまう人も多いですが、液晶交換による修理は買い替えよりも費用が抑えられるケースが多く、データ移行の手間や追加費用もほとんど必要ありません。
ノートPC本来の性能や設定をそのまま活かせる点で、ユーザーにとって大きなメリットと言えるでしょう。

当店ではHP製品をはじめ、各種メーカーのノートパソコン修理を承っており、宅配修理も可能です。
もし画面割れや表示不良でお困りの際は、早めの対処がさらなるダメージや不便を回避するポイントですので、お気軽にお問い合わせください。