富士通 FMV Lite WA1/H1 のBitLocker画面解除とSSD交換で復旧【修理事例|富山県】
ビジネスやプライベートで使っているノートパソコンが突然起動しなくなったり、見慣れないエラー画面が表示されたりすると、大きな不安を感じるものです。
今回は富山県からご依頼いただいた「富士通 FMV Lite WA1/H1」で、BitLockerの画面が表示され進めなくなったというトラブルに対応しました。
さらに内部初期化を試してもエラー画面のまま先に進めず、システムを再インストールできない状況だったため、精密検査を行ったところ、SSDの不良セクタが多数見つかり故障と判明しました。
最終的にはSSD交換とWindows 10インストールによって、問題なくパソコンを使える状態へ復旧することに成功しました。
本記事では修理前後の様子やSSD故障の原因、さらにBitLockerエラーに関する対処法について詳しく解説いたします。
1. 依頼内容:BitLockerが表示され進めない、内部初期化も不可能
今回のお問い合わせは、富山県にお住まいのお客様からでした。
使用している「FMV Lite WA1/H1」というノートパソコンで、BitLockerの回復キー入力を求める画面が表示され、先に進めなくなったというのが主な症状です。
BitLockerはWindowsが提供するドライブ暗号化機能で、セキュリティを高める上では非常に有効な手段ですが、何らかの原因でシステム情報が変化すると回復キーを求められ、入力しないと起動できないケースがあります。
このパソコンでは、データは不要なので内部のリカバリ機能で初期化を試みたものの、エラー画面が出てしまい初期化が完了できない状態になっていました。
そのため、「早く使えるようにしたい」「どうにか起動だけでもできるようにしてほしい」というご要望をいただき、調査・修理に至った形です。
2. 修理前の写真:BitLocker画面が表示され、システムが進行しない
下記の写真が修理前の状態です。
BitLockerの回復キー入力を求める青い画面が表示されたままで、回復キー情報がわからない場合は何もできない状況でした。
通常であれば、正しい回復キーを入力するか、あるいは内部リカバリでOSを再インストールする方法があります。
しかし今回はSSD自体に不良セクタが多発しており、初期化のプロセスがうまく進まず、結果として内部からのリカバリが失敗してしまったというわけです。
3. Fujitsu FMV Lite WA1/H1 のSSD故障が原因と判明
パソコンが起動しない原因を突き止めるため、精密検査を実施したところ、SSD内のセクタ不良が多数報告されました。
このようにストレージが物理的・論理的に壊れている場合、システム領域にアクセスできず、OS起動のプロセスやリカバリツールに影響が出ます。
また、BitLocker情報が格納されている領域も破損している可能性があると考えられ、回復キーを入力しても先に進めない状況でした。
SSDはハードディスクに比べて読み書きが高速で衝撃に強いメリットがありますが、寿命(書き込み回数の制限)やコントローラ不具合による故障が発生することも決して珍しくありません。
不良セクタが増えると、OSのファイルシステムが破損し、今回のようにBitLocker画面から抜け出せないトラブルへと繋がるケースがあります。
4. 修理方法:SSD交換とWindows 10 インストール
以上の診断結果を踏まえ、今回は下記の作業を行うことになりました。
- 不良SSDの取り外し
ノートPC底面カバーや内部パーツを外し、問題のあるSSDを取り外します。
コネクタやネジ、ケーブル類を傷つけないよう注意が必要です。 - 新しいSSDの取り付け
容量や形状、インターフェイス(SATAやNVMeなど)を確認し、互換性のあるSSDを装着します。
今回はお客様のご希望や予算に応じて容量を選択しました。 - Windows 10 の再インストール
交換後のSSDに対して、クリーンインストールを実施します。
データは不要というご要望だったので、新規インストールで環境を構築し直し、ドライバやアップデートも適宜行います。 - 動作確認
再起動やシャットダウン、起動速度、ドライバの正常動作などをチェックし、問題なくパソコンが使える状態に復旧できているかを最終確認します。
BitLockerについては、新規インストール時に暗号化を設定し直すかどうかを選択できます。
今回は「今後BitLockerを使わない」という方針だったため、通常のパーティション形式でセットアップしました。
5. 修理後の写真:正常に起動するWindows 10
以下が修理後の写真です。
新しいSSDにシステムをクリーンインストールした結果、BitLockerの煩わしい画面は出ず、スムーズにWindows 10が起動する状態になりました。
初期設定のデスクトップ画面もしっかり表示され、お客様は「自宅でインターネットやメールを使えるようになったので助かった」と喜ばれていました。
6. 修理費用や期間の目安
FMV Lite WA1/H1のようなノートパソコンのSSD交換とOS再インストールにかかる費用は、1~2万円台が相場になることが多いです。
ただし、選ぶSSDの容量やブランド、作業工賃によって価格は変動します。
修理期間としては、部品の在庫がある場合は1~3日程度、在庫取り寄せが必要な場合は数日から1週間ほどかかるケースもあります。
メーカー公式サポートに依頼するか、パソコン修理専門店を利用するかで価格や納期が異なるため、複数の見積もりを比較するのがおすすめです。
7. SSD故障を防ぐためのポイント
SSDの寿命や故障リスクは、使用方法によってある程度抑えられます。
以下のポイントを意識すると、トラブルを減らすことが可能です。
- 定期的なバックアップ
どんなストレージでも100%故障を防ぐことは難しいので、重要なデータはこまめにバックアップを取ることが大切です。 - 不要な書き込みを減らす
SSDの書き込み回数には上限があるため、不要な大容量ファイルのコピーや頻繁な書き換えを避けると寿命を延ばせます。 - 適切な容量を確保
SSDの空き容量が少ないと書き込み負荷が集中し、劣化が進みやすくなります。 - ファームウェアの更新
SSDメーカーが提供するアップデートツールで、最新のファームウェアを適用する場合があります。
8. 富山県からも宅配修理・店頭持ち込み対応
今回は富山県のお客様からのご依頼でしたが、当店では全国対応の宅配修理サービスも行っております。
ノートPCを送っていただき、修理完了後にご自宅へ返送する流れですので、遠方や近くに修理店がない方でも気軽にご利用いただけます。
もちろん、お近くにお住まいの方は店頭への持ち込みも歓迎です。事前に在庫状況や納期をお伝えいただければ、スピーディーな対応が可能です。
9. まとめ:SSD交換でBitLockerエラーから開放、FMV Lite WA1/H1 を再び快適に
今回ご紹介した事例では、富士通 FMV Lite WA1/H1がBitLocker画面から先に進めず、内部初期化も失敗してしまった問題を、SSD交換とWindows 10のクリーンインストールで解決しました。
データ不要という条件だったのでスムーズに新規セットアップでき、結果的にパソコンが正常起動して再び使えるようになっています。
BitLockerはセキュリティ上有効ですが、SSDやHDDに不具合があると回復キーを入力してもエラーを繰り返すケースが多いです。
また、ストレージ故障によるシステム破損は、内部リカバリがうまく働かない原因にもなり得ます。
もし似たような症状でお困りの方は、まずはストレージの点検を行い、必要であれば交換することを検討してみてください。
当店では、パソコン修理専門店として様々なメーカーのSSD交換やOS再インストールを行っており、宅配修理・店頭持ち込みの両方に対応しております。
「突然BitLockerの画面が出て動かない」「OSの起動に失敗し、データもいらないので何とか使いたい」といったトラブルがあれば、お気軽にご相談ください。