修理事例詳細

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MacBook Air M3 A3113の分解修理 液晶交換、バッテリー交換など

2024年の3月に発売されたMacBook Air M3 A3113ですが、この記事を執筆しているのが6月なので発売されてから3ヶ月後に分解をいたしました。
まだ発売されてから時間が経過していないので修理を希望される方はあまり多くないと思いたい所ですが、今後修理の相談があった時に対応できるようにという事で分解をしてみました。

M3モデルはMacBook Air M2の後継機種になりますが、M3 A3113(2024年)を購入する直前までMacBook Air M2 A2681(2022年)を使っていたので、どのくらいの差があるのか気になる所です。
スペックや細かい部分で違う所はあると思いますが、修理店からするとやはり気になるのはMacBook Airの内部ですね。

今回のMacBook Air M3の分解は修理方法をお伝えする目的ではなく、内部はこんな感じになっていた!というようにざっくりとした説明になります。

MacBook Air M3の分解

MacBookAir M3の全ての分解は本体の裏側から始まりますが、本体を裏返すと四つ角にネジがありますので外していきます。
ネジを外した後は画像で言うと、上から下にスライドさせるようにすれば蓋を外すことができます。

 

裏蓋を外すことができました。

 

裏蓋を外すことができるとMacBook Air M3の内部の確認ができるようになりますが、パッと見た感じではM2 A2681とかなり似ています。

 

ロジックボードに配線されている位置などはM2 A2681と同じです。

 

液晶側とキーボード側を接続している液晶ケーブルになりますが、この辺りに関してもM2と全く同じように見受けられます。

 

ヒンジは左右に1つずつあるのですが、それぞれ3本ずつのネジで固定されております。
この辺りに関してもMacBook Air M2と構造は同じですね。

 

液晶上半身と下半身に分離させることができました。

 

再度液晶を組み上げて写真を取っておりますが、実は元の液晶ではありません。
パーツの取り寄せをし、MacBook Air M3 A3113の液晶交換をした状態になります。
画面が割れた、表示不良がある、線が入っている場合などは液晶交換が必要になりますが、修理先でお困りの場合はお気軽にご相談くださいませ。

 

トラックパッドケーブルをロジックボードから外している状態になりますが、配線はM2、M3ともに長いですね。

 

画像は電源(DCジャック)、USB-Cの位置になりますが、ロジックボードと完全に分離できるコネクタータイプになりますので修理はしやすくなった感じがします。
一昔前のMacBook Airになるとロジックボードに直付けされているので、半田修理やロジックボード交換などが必要でした。

 

バッテリーはMacBook Air M1 A2337、M2同様に両面テープで固定されています。
iPhoneなどにも使われている引っ張れば伸びるタイプの両面テープですね。

 

バッテリーを本体より取り外した状態ですが、形状などはやはりM2モデルと似ています。

 

MacBook Air M3をある程度バラバラにした状態になりますが、大きなパーツ構成としてはこんな感じですね。
外れていないパーツとすれば、指紋認証の電源ボタン、トラックパッド、イヤホンあたりです。

 

こちらはMacBook Air M3のバッテリー裏側になりますが、やはりM2と似ておりバッテリーの型番はA2669となります。
バッテリーの容量は4561mAh、11.54V、52.6Whと記載されておりましたが、このスペックはおそらくM2 A2681と同じですね。

 

ロジックボードよりDCジャック、USB-C(2個)を外した状態ですが、コネクター接続なのでパーツ交換がしやすくなっております。

 

画像はMacBook Air M3 A3113のDCジャックになります。
ACアダプターを接続する部分になるのですが、MacBook Air M3の電源が入らなくなってしまった場合はもしかするとDCジャックだけのパーツ交換で直る可能性はあると思いますね。

 

こちらはUSB-Cになりますが、先ほどのDCジャック同様にコネクター接続で簡単に外れるパーツになっておりました。
USB-Cが認識しないなどの不具合がある場合は、このパーツ交換のみで直る可能性はありますね。

 

MacBook Air M3 A3113の修理難易度は?自分で直せるのか?

あくまでも修理店目線の見解になりますが、MacBook AirのM2(2022年)の分解ができる方でしたら全く問題なくM3 A3113(2024年)の分解はできると思います。
MacBook Air M1 A2337からM2 A2681は内部の構造がかなり大きく変更された印象でしたが、M2からM3はこれといって大幅な変更はない感じがしました。
ですが、Macの分解が初めての方ですと、自分で直すのは少し難しいかもしれません。

 

MacBook Air M3 A3113の液晶交換をした場合に見込まれる修理費用は?

液晶交換には大きく分けてアセンブリ交換(上半身交換)と液晶パネル部分の魅交換に分かれるのですが、M2同様に両方に対応できると思います。
M2モデルは部品の供給としては多少安定してきておりますが、MacBook Air M3 A3113はまだ発売されて期間があまり経過していないこともあり安定していない状態です。
修理料金の目安はパネル交換で5万円前後、上半身交換になると6万円、7万円〜くらいと予想しております。

保護フィルム、ケース(カバー)で液晶割れは防げない

余談ですが、

MacBook Airを新規で購入した時に、傷が気になる、画面を保護したいなどが目的で保護フィルムや本体を保護するケースを購入される方は多いと思いますが、液晶割れを防ぐ目的であれば保護フィルム、ケースは全く効果はありません。
MacBook Airはノートパソコンのために持ち運びをする方は多いと思いますが、フィルムやカバーをつけるのであればパソコンバックを購入した方が良いでしょう。
液晶割れに関しては注意をするしか防ぐ方法はありません。

 

バッテリー交換をした場合に見込まれる修理費用は?

部品代金、作業工賃、消費税を含めた総額で、2万円から2.5万円が民間の修理店での相場になると予測しております。

バッテリー交換はApple Store(正規店)と民間の修理店で、値段として大きな差は今までの経験上でないのですが、データの取り扱い方法が異なるために、民間の修理店に相談されるケースは多いです。
民間のMac修理店でバッテリー交換をした場合はデータを残した修理をしております。

 

まとめ

MacBookAir M2 A2681とM3 A3113でスペックはもちろん異なるのですが、分解をして思った事は内部の構造に関してはほとんどが同じような印象を受けました。
一番売れているAppleのパソコンがMacBook Airということもあり、当社では修理実績が非常に豊富にございます。
今後M3モデルも修理の依頼、相談は多くなってくると思いますが、修理先にお困りの場合はお気軽にご相談いただければと思います。